「百害あって一利無し」歯磨き剤は毒素です。

歯周病治療の最大の武器の一つはブラッシングです。しかし、その効果を台無しにしてしまうものがあります。皆さんが毎日使っている歯磨き剤です。

【歯磨き剤の害】

(1)長時間ブラッシングができない

歯磨き剤は合成洗剤です。その上、研磨材や香料、発泡剤等多くの化学物質が混じっています。
台所洗剤とクレンザーを混ぜ、それに味と香りをつけたようなもの。手も荒れるし、鍋も傷つきます。 これでは、軟毛ブラシを用いた弱圧・微震動で長時間の突っ込み震わせ磨きやフォーンズ法はできません。

(2)磨けた気分

磨けた気分 磨き残し清涼感が得られるように香りと味がつけられています。このため、磨けていなくてもさっぱりした感じになってしまい、「磨けた」気分になってしまいます。

磨き残し 磨き残し・くさび状欠損

(3)泡だらけ

泡だらけになるため、毛先がどこに当たっているのかが判らなくなってしまいます。
丁寧なブラッシングができず、歯垢除去もできなければ、歯肉回復・改善も図れません。

(4)くさび状欠損・歯肉退縮

研磨材の弊害により、歯の付け根がV字型に削れてしまいます。
また、歯肉がいじめられ、後退し、歯根がむき出しになってしまいます。

くさび状欠損・歯肉退縮

(5)歯しか磨かない

我々人類の身体は良くできていて、毒素を弱い歯肉にこすりつけることを反射的に避けるようにブラッシングします。つまり、歯磨き剤をつけて磨いてきた人は、単に歯磨き剤の使用をやめただけでは、歯肉からブラシを離す癖が抜けていません。硬い歯だけをゴシゴシこする習慣を変えなければ、歯肉の改善、強化は不可能です。

歯磨き剤の効果として、歯の着色を落としたり、微量のフッ素を歯に適用するということがあります。
着色は徐々に着かなくなるものですし、気になる場合は医院で研磨できます。
フッ素も他の適用方法が沢山あります。

このように、歯肉にとって歯磨き剤は「百害あって一利無し」。毒素その物です。

重症歯周病の長期保存例

重症歯周病の例 現在78才

健康歯肉 現在84才の方