私は、学生時代から入れ歯作りに興味を持ち、開業後も自分で技工を行ってきました。
大学で学んだ理論に忠実に仕事をしようとしても失敗ばかり。そこで本や講習会で学び、診療室と技工室を往復する毎日でした。
しかし、結果はまちまち。「昨日の名医も今日はヤブ」の連続です。
ある時、義歯作り後半の山場「レジン重合」でつまずいていた時、専門誌に掲載されたある論文に目が止まりました。東京は原宿で開業されていた吉川郁司先生の論文です。
難解で複雑怪奇な「総義歯学」の常識を打ち破る「ASSOシステム」との出会いでした。
すぐに原宿の吉川歯科へ押し掛け、教えを請いました。
思った通り!新しい義歯を作る際にも、古い義歯のリフォームにも役立つ、オールマイティーな義歯作りのシステムでした。
ASSO システム中の技工用の機材の一部
入れ歯作りは、詳細な診査の後、型採り、噛み合わせと顎運動の検査、人工歯排列、試適、レジン重合、装着と一連の操作のを一つずつ丁寧に進めていきます。
最近では、材料も、レジン重合のシステムも素晴らしい新技術が沢山開発され、以前よりも精度が格段に向上しています。
しかし、どんなに精度の良い材料や機械を使っても、「一つの操作には必ず一つ以上の誤差」が入ります。
型採りから最終のレジン重合の後、仕上げ研磨して装着する時は、多くの誤差の集積状態になっているのです。これでうまくいくかどうかを読み切ることは難しいのです。
いわば、「当たるも八卦…」のイッパツ勝負のようなもの。
特に保険治療では、治療用義歯を使うことは出来ません。イッパツ勝負そのものです。
ASSOシステムによって、このイッパツ勝負から脱却し、安定した結果を得ることが可能になりました。