患者さんは昭和26年生まれの男性。

平成9年10月初診。

主訴は歯周病の進行による歯肉出血、歯の動揺、義歯が合わず上手く食事が出来ない事でした。

初診時の状態(平成9年10月)

初診時の状態(平成9年10月)

平成11年9月の状態

平成11年9月の状態

右下のコーヌス・クローネ義歯

右下のコーヌス・クローネ義歯

同義歯を外した状態

同義歯を外した状態

上顎は自家製アタッチメント義歯、右下は片側型のコーヌス・クローネ義歯です。

進行した歯周病のため、一部では根の先近くまで歯槽骨が吸収していますが、定期健診をかかさず、義歯の噛み合わせと内側の馴染み具合も調整してきました。

もちろん、患者さんがフォーンズ法と突っ込み振るわせ磨きをはじめとする自己管理法をしっかり実行し、ご自分の歯肉や体調をよく観察、管理する力を身に付けていただいた事が一番です。

しかし、平成20年7月に、噛み癖や力のバランス、ブラッシング効果の違い等々で左下大臼歯を失う事となってしまいました。

平成20年7月

平成20年7月

下顎の両側奥歯がない状態となり、今後の処置方針を相談しました。

「出来るだけ今の状態を変えないで対処したい」と言うことが希望です。

そこで、左下に新しい義歯を作り、をれを長い間具合よく使っている右下のコーヌス・クローネ義歯とつなげて一つの義歯をしてリフォームしようということになりました。

左下小臼歯を連結し、K.K.K.装置を組み込んでリフォームしました。

平成20年8月リフォーム

平成20年8月リフォーム

平成20年8月リフォーム

義歯装着前と装着後

この様に、一度しっかりとした部分入れ歯を作り、きちんとメインテナンスしていると、残った歯にトラブルを生じた場合でも、最小限の処置で対処する事が可能です。

「何か有ったら抜いて作り替え」
「悪くなったらまたおいで」 方式ではこの様な対応は不可能です。