噛めないって辛いお話4 「噛める」に正常値は無い!
ここまで、自分の「噛めない経験」お話ししてきました。
チョット話は逸れますが、噛める、噛めないの基準について考えてみましょう。
虫歯で歯が痛む時、歯周病で歯が抜けてしまった後などは噛めないですね。
でも、虫歯でも歯周病でもない、健康な歯の持ち主は噛めないっていう感覚がわかりません。
例えばこういう歯並びの人。
「食べるのに苦労したことなんてありません。普通てすよ!」
と、不自由は感じていません。
20代女性で、身長・体重など普通で至って健康。
結婚して子育て真最中。
歯並びは、チョット問題かも!ですが、普通に食事しています。
この状態は、病気でしょうか?
呼吸や嚥下、舌の機能など、全身健康の面からは、良いこと無いですね。
ただ、「噛めない」と感じたことは無い。
矯正治療の後は
「噛むって難しいんですね、今まで考えたこともなかった」
「これから噛む練習します」
この様に「噛める」の正常と異常、健全と病気の境目はハッキリしません。
血圧や血糖値のように、数字で示せる正常値が有りません。
かなり主観の部分が大きいようです。
私達専門家にとって、「かめる」は「咀嚼効率が良い」事を指します。が、専門家にとっての「かむ」は「咬む」なのです。
次回から、「噛む」と「咬む」の違いや
「咬める」と「美味しい」の違いについて考えてみます。